airaingood’s diary

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【じっくり読みたい中村倫也】”高1の夏休み、この世界に飛び込んだ”
non-no
2020-04-22 15:00:00


ひと言で表すなら、つかみどころがない人。質問を投げかけて、その素顔に少しだけ近づけたかと思えば、するりとかわされてしまう。だから、もっと知りたくなる。もっともっと好きになる。




高1の夏休み、やれることを探してこの世界に飛び込んだ

中村さんがこの世界に入ったのは、高校1年生の時。「夏休みのバイト帰り、突然クラスメイトから"芸能界に興味ある?" っていう電話がかかってきたんです。聞けば、芸能事務所で働いているその子の知り合いが僕の写真を見たらしくて。僕は"ねぇわ!"って答えたんですけど、ちょうど小学生の時から続けてきたサッカーをやめて、他にやれることを探していた時期ではあったので、1回会ってみることに。そこで事務所の養成所に誘われて、1年間芝居のレッスンを受けました」

その後、人生初のオーディションに挑むも、結果は不合格。「当時はまだ芝居を仕事にしようとはそこまで現実的に考えてなかったんですけど、オーディションに落ちたのが悔しくて。悔しいっていうか、ムカついて(笑)。次に受けたオーディションは、自分の臓器を売ろうとする親に反発する子どもの役で、たまっていたムカムカがいい具合にハマったのか、結果は合格。それが、映画『七人の弔』。僕にとって初めてのお仕事でした」




失敗は、失敗じゃなくて、成功への過程

ノンノ世代だった20歳のころ、中村さんは自身初の舞台『黄昏』に立っていた。「芝居することは、楽しかったです。思い返すと、小さいころから頭の中に思い描いたものを形にしていく作業が好きだったし、この仕事は板の上やカメラの前に立ってしまえば年齢や立場は関係ない。そこが性に合っていたかもしれないです」

当時を振り返り、「20代のうちにいっぱい失敗しておくことは大事」と言葉を続ける。「 失敗しても許されるのが、若い時の特権。ファッションだって、そうじゃないですか。僕も若いころは原色on原色の服を着たり、スナフキンみたいな格好をしてましたけど、そういう黒歴史を経てなんとなく落ち着いたので(笑)。そうやって失敗した分だけ失敗しない方法が見つかるだろうし、失敗しないで得た成功は繰り返せないですからね」




役者という仕事は、永遠の自分探し

役を演じるということ。それは、言い換えるなら「"永遠の自分探し"みたいなもの」。「結局、自分の感性や器、これまで見てきたものの中で工夫して成立させることしかできないし、役の考え方とか行動原理を僕自身に落とし込んでいく作業をすることで、必然的に現時点の自分について考える機会になります。昔は"こういう役だ!"って決めつけて演じることが多かったんですけど、ある程度長くやってきて、人としても30年そこそこ生きてくると、なんにせよ言い切れないことばっかりじゃないですか。そういう諦めにも似た気持ちが年々オープンになってきて、役に対しても"よく分かんねぇやつなんだろうな" で挑んでいる気がします。まぁ、この感覚を持って仕事をしていって、どこかで失敗することをちょっと心待ちにしている自分がいるのも事実なんですけどね」